各位
いつもお世話になっております。
SCN-SG事務局です。
今月11月20(木)にSCN-SGのオープンカンファレンス(SCN-OC2025)をオンライン&リアルのハイブリッドで開催しますので、ご案内申し上げます。
100年に一度と言われるモビリティの大変革期の渦中にあっても、車載電子制御システム開発においては、機能安全をおろそかにするわけにはいきません。
安全コンセプト記法研究会SCN-SGでは AD/SDV/SoCといった技術革新に相応しい機能安全の取り組みの姿を模索してきました。
今回は制御システム開発DXの旗頭として普及発展著しいMBSEのフレームワークを活用した機能安全のアプローチを中心に、今後のSCDLの利活用法と進化・拡張の可能性をテーマとして取り上げます。
皆様ご多忙とは存じますが、ぜひご参加ください。
<安全コンセプト記法研究会(SCN-SG事務局)>
====================================================================
【安全コンセプト記法研究会 オープンカンファレンス2025(SCN-OC2025)】
====================================================================
■タイトル:「モデルベース機能安全のススメ」
■主 催: ガイオ・テクノロジー(株)
■協 賛: 安全コンセプト記法研究会(SCN-SG)
■開催日: 2025年11月20日(木)13:00~ 終了予定 17:00
■開催形式: リアル会場)ガイオ・テクノロジー(株)18Fフロア
ガイオ・テクノロジー参加会場
オンライン)Zoomウェビナーによるコンテンツ配信
■参加人数: リアル会場受入れ:最大20名程度/オンライン参加:200名
■参加費用: 無料
【参加お申し込み方法】
下記リンクよりお申し込みください。
お申し込み時に、「会場参加」 or 「オンライン参加」を選択ください
参加申し込み→ SCN-OC2025 参加申し込みフォーム
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カンファレンス プログラム】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■13:00 - 13:10
【オープニングトーク】<‘モデルベース機能安全’ 用語解説>
解説者:
DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社
機能安全部
プリンシパル・テクニカル・エキスパート 山下 修平 様
プロフィール:
安全コンセプト記法研究会(SCN-SG) スポークス パーソン
車載電子制御システムの安全設計分野で20年以上活動。
最近は安全関連規格間の連携議論などに取り組んでいる。
■13:10 - 13:40
【講演タイトル】<SCDL2.0>
機能安全開発の景色を変える ~MBSEを活用した機能安全活動の変革~
アブストラクト:
ISO 26262は自動車機能安全の国際規格として2011年に制定されて以来、14年が経過しようとしている。
しかし、規格対応には依然として多くの課題が存在し、特に膨大なドキュメント作成や分散した情報の管理、一貫性の確保、レビュー作業の負担といった問題が顕著である。
今後SDV(Software Defined Vehicle)時代には制御開発がさらに複雑化し、機能安全への対応も困難になることが予想される。
本発表では、こうした課題を整理し、MBSEを活用したモデルベースアプローチによる安全ケース管理とレビュー効率化の可能性について提案する。
講演者:
トヨタ自動車株式会社
クルマ開発センター 車両デジタル開発部
xILS開発推進室 MBSE推進グループ
主任 関 康大 様
プロフィール:
トヨタ自動車株式会社 車両デジタル開発部にてシステムズエンジニアリングおよびMBSEの社内展開を担当。
以前は、Tier1サプライヤ2社にてブレーキシステムおよびステアリングシステムのシステム開発やプロセス改善(A-SPICE、ISO 26262、IATF 16949)を推進。
また、各種標準化活動(JASPAR、JARI、JSAE)にも参画。
現在は、任意団体 安全コンセプト記法研究会 SCDL2.0ワーキンググループにてワーキングリーダーとして活動中。
■13:40 - 14:10
【講演タイトル】<機能安全>
モデルベース機能安全の実践と展開
アブストラクト:
近年、自動車の電気・電子システムはますます複雑化しており、機能安全の論証が困難になっている。従来のドキュメントベースな情報整理ではトレーサビリティが確保できず一貫性を保てない。そこでMBSE(モデルベースドシステムズエンジニアリング)に則っとたデジタルな情報整理、トレーサビリティ確保の検討を行った。
本講演では、デジタルな手法を用いた機能安全開発について検討事例を紹介する。
講演者:
株式会社トヨタシステムズ
解析本部 シミュレーションエンジニアリング部 MBD1グループ
主任 石川 亮 様
プロフィール:
トヨタ自動車向けのデジタルエンジニアリング支援、及びシステム開発に従事。
実車両の開発からシステム開発、運用支援まで幅広い業務に関わる。
現在はトヨタ自動車へ出向し、トヨタでのモデルベースシステムズエンジニアリングの推進、及びツールチェーン構築を担当している。
■14:10 - 14:40
【講演タイトル】<SCDL2.0>
機能安全MBSEの実現に向けたSCDLとSysMLのモデルリポジトリ統合検討
アブストラクト:
自動車をはじめとする複雑・大規模なシステム開発において機能安全設計のMBSE化は急務である。SCDLは機能安全設計に特化した記述言語であり、法規対応や冗長化設計などの課題に対処する上で有効だが、SysMLとの連携が不十分なためMBSE環境への導入が困難だった。
本発表では機能安全設計が可能なMBSE環境を実現することを目指し、SysMLとSCDLのモデルリポジトリの統合について検討した。
統合に向けた課題、SCDLのSEプロセス上の位置づけおよびSysMLとの言語的対応関係を整理し、サンプル事例でSysMLモデルリポジトリへのSCDL情報の組み込みを検証した。
機能安全設計可能なMBSE環境構築への道筋を提示する。
講演者:
株式会社テクノプロ テクノプロ・デザイン社
モビリティ統括部 モビリティソリューションセンター
エンジニア 田中 真 様
プロフィール:
株式会社テクノプロ テクノプロ・デザイン社
モビリティ統括部 シミュレーションソリューションセンターエンジニア/MBSE担当
建設会社の研究部門にて24年間、シミュレーションモデルの構築・解析を通じて様々な技術課題に取り組む。
専門分野にとらわれず抽象化・構造化・分析を軸に問題解決を行うゼネラリスト型エンジニアとして活動。
技術系派遣会社へ転職後SysMLに出会い、MBSEの体系性に強く共感。
現在はMBSE関連業務、特にプロセス設計+リポジトリ構造設計によるMBSE導入支援に取り組む。
■14:40 - 15:10
【講演タイトル】<機能安全>
SDV時代のSoC利用機能安全対応へのSCDLの活用
アブストラクト:
欧米/中国をはじめとして、日本でも2020年頃からSDV(Software Defined Vehicle)化された車両が増え始めている。
ECUの統合化も進み、QMとASILの機能が1つのSoCに集約され、1つの大規模SoCにQM~ASILの機能が搭載される事が現実的な課題になりつつある。
本講演では、統合化が進み複雑化した車載システムのIF(Intented Function)やSM(Safety Mechanism)を正しく動作させるための基盤部分であるSoC周辺の安全メカニズムをSCDLで表現し、理解し易くする事を目的とする。
講演者:
ガイオ・テクノロジー株式会社
ソリューション事業本部
技師長 安田 威彦 様
プロフィール:
Tier1にてIVI等の車載システム開発を27年間行い、日本及び欧州OEMの要求に答える商品開発を推進。
2005年まではカーナビ向けのLSI開発とOS部の実装を同時に行い、製品力の強化を行ってきた。その後は、SoCベンダーが開発するSoCの要件決め、及びLinux部の実装をし、車載システム開発を推進してきた。
2019年以降CDC(Cockpit Domain Controller)となり機能安全が必要となり、機能安全商品開発を進めてきた。
その後、ガイオテクノロジーに入社して、現在はツール開発とSDVシステム開発に従事している。
■15:10 - 15:20
【休憩】
■15:20 - 15:50
【講演タイトル】<SOTIF拡張>
SOTIF開発と機能安全開発の連携における課題とSOTIF拡張SWGの取り組み
アブストラクト:
SOTIFと機能安全のプロセスには共通の活動、成果物、安全に関する概念が多い。その反面、SOTIF規格は要求を段階的に具体化、詳細化する仕組みを示しておらず、機能安全と同様の活動、成果物をSOTIFに当てはめることでプロセスの明確化、効率化、機能安全との効率的な連携が期待できる。
SCN-SG SOTIF SWGではSOTIF開発のケーススタディを行ってきたが、再度プロセス中の活動、成果物を整理し、また、SRVAの分析のSOTIFへの適用を図っている。
今回のSCN-OCの前半でこの活動の課題認識を述べ、後半では具体的な活動内容を紹介する。

講演者:
おおた開発効率化プロジェクト
代表 小笠原 豊和 様
株式会社OTSL
プロセス事業部
シニアエンジニア 田中 伸明 様
プロフィール(おおた開発効率化プロジェクト 小笠原 様):
2001年、富士重工業株式会社(現・株式会社SUBARU)に入社。入社以来、高度運転支援システム(ADAS)および自動運転(AD)の開発に従事。
システムの安全開発を主な担当領域として、部署内における機能安全推進リーダー、実験部門の機能安全エキスパートを務めた他、自動車OEM間におけるASIL相場観の策定に携わり、社内の機能安全規格ISO 26262準拠に貢献した。
2020年、おおた開発効率化プロジェクトを開業。自動車OEMにおいて機能安全アセッサとして、確証方策、機能安全業務の改善支援を行う傍ら、将来の自動車電装システム高度化に対応すべく、開発手法およびプロセスの検討に従事している。また、DXやAIにも知見があり、これらを活用した新しい開発プロセスの検討も行っている他、研修講師として若手技術者に対する育成支援を行っている。
プロフィール(株式会社OTSL 田中 様):
1987年、松下電器産業株式会社(現・パナソニック株式会社)に入社し、ネットワーク、分散システムの研究に従事。パナソニック モバイルコミュニケーションズ株式会社に異動し、3G向けLinuxソフトウェアプラットフォームのアーキテクチャ設計、ソフトウェア更新ソフトウェア開発等を担当。
2012年にコンサルティングファームに転出し、以降は車載機開発向けのエンジニアリングサービス、コンサルティング、ソフトウェアツール製品企画に従事。主な技術分野は下記の通り。
・安全設計のモデリング(機能安全デザインパターン)
・プロセス(JISx 33000シリーズ原案作成委員会)
・MBSA(Model-Based Safety Analysis)
■15:50 - 16:20
【講演タイトル】<セキュリティ>
FuSaとCSの「溝」を埋める-SCDLを活用した統合設計手法
アブストラクト:
自動車にとってSCDL で記述された機能安全要求がサイバーセキュリティ上の脅威から保護されていることは重要な要件となる。また、自動車のサイバーセキュリティ要求をSCDL上で表現することは、機能安全とサイバーセキュリティの両立を目指すシステム設計者にとって大きな関心事となっている。
このような背景から、両規格の要件に沿った簡単なプロセスモデルとシステムモデルの組み合わせを用いて、SCDLによるアーキテクチャ設計情報の統合の仕方を紹介する。
講演者:
DNV ビジネス・アシュアランス・ジャパン株式会社
セーフティ&セキュリティ事業部 トレーニング推進部
テクニカルエキスパート 高田 聖 様
プロフィール:
自動車会社にて主に走行系電子システムの信頼性評価、設計支援を経て、自動車技術会、自動車工業会におけるISO 26262の規格審議や規格対応検討活動に参画。
2011年より欧州系認証機関にて、自動車業界を中心とした幅広い業界における機能安全対応の活動支援やアセスメントの経験後、2015年よりDNVのエキスパートとして機能安全トレーニングプログラムの取りまとめや講師、車載用電気・電子システム安全開発のテクニカルアドバイザ、アセッサとして活動中。
SCN-SG ステアコミッティ、SCDL2.0-WG、 SOTIF拡張-SubWG、Security-SubWGメンバ。
■16:20 - 16:50
【講演タイトル】<ASAM>
ASAM Task-Force再始動
アブストラクト:
ASAM SCDLが国際標準仕様として2021年に公開されてから4年が過ぎようとしている。その間、開発手法やアプローチなどの技術進歩も加速し、ASAM SCDLに求められる役割も変化してきた。
本セッションでは、ASAM SCDLを概説し、これまでの歴史を振り返ると共に、未来に向けたASAM SCDLアップデートの取り組みを紹介する。
講演者:
Astemo株式会社
電動ビジネス事業部 xEVビジネスユニット
佐々木 喜好 様
プロフィール:
安全安心をテーマに、社内・社外における標準化や安全文化の普及活動に取り組むエンジニア。ASAM SCDL国際標準仕様(2021年初版)の策定活動に参加、標準化プロジェクトのリーダーとして国際標準化を主導。
■16:50 - 17:00
【クロージング】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
以上
<SCN-SG事務局>
更新日:2025/11/05
